内科

内科について

内科について

内科では、腹痛や頭痛など日常生活でよく起こる症状だけでなく、脂質異常症(高脂血症)、糖尿病、高血圧といった生活習慣病の診療、治療後のアフターフォローなど幅広く対応しています。
体調不良を感じている場合は遠慮なくご相談ください。当院では、患者様それぞれに適した医療を提供できるよう、きちんと患者様のお話を伺い、必要があれば血液検査や超音波検査などの様々な検査を実施します。

内科を受診される方によく見られる症状

  • 関節や筋肉の痛み
  • 頭痛
  • 吐き気、嘔吐
  • 腹痛
  • 胸焼け
  • 下痢、便秘
  • 息切れ、動悸
  • めまい
  • 不眠
  • 倦怠感、疲労

など

内科は、些細な体調不良や健康への心配事がある際に、最初に相談にいらっしゃる診療科です。しかし、消化器がん(胃がん、十二指腸がん、食道がん、大腸がんなど)などの深刻な疾患が原因で、上記の症状が起こる場合もあります。なかでも、大腸がんや胃がんは、早期発見によって病状の進行を防ぎ、完治が期待できるケースも増えています。

当院では、「健康診断の結果で気になることがある」「どことなく体調が悪い」「疲れが抜けない」といったケースでも丁寧に患者様の状況を確認し、最適な医療を実施できるようスタッフ一丸となってサポートさせて頂きます。健康や体調についての不安やお悩みがある方は、ちょっとしたことでも構いませんので一度ご相談ください。

内科のよくある診療内容

急性疾患

  • 急性胃腸炎
  • 気管支炎
  • 膀胱炎
  • めまい

など

慢性疾患

  • 生活習慣病(脂質異常症、糖尿病、高尿酸血症)
  • 頭痛
  • 便秘
  • 花粉症
  • 貧血

など

生活習慣病について

生活習慣病は、生活習慣の乱れによって起こる疾患です。代表的な疾患としては、脂質異常症(高脂血症)、高血圧、高尿酸血症(痛風)、糖尿病などがあります。

高血圧について

高血圧とは、文字通り血圧が常時高い状態のことです。日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン」に基づき、下表のようにリスク分類されています。なお、低リスクの方でも、過去と比べて血圧が上がっている、息切れや動悸が生じることが増えたといった場合は、当院までご相談ください。

リスク層/血圧分類 130~139/80~89mmHg 140~159/90~99mmHg 160~179/100~109mmHg 180~/110~
リスク第1層
予後影響因子が存在しない
低リスク 低リスク 中等リスク 高リスク
リスク第2層
男性、65歳以上、喫煙、脂質異常症のどれかに該当する
中等リスク 中等リスク 高リスク 高リスク
リスク第3層
非弁膜症性心房細動糖尿病、脳心血管病既往、タンパク尿があるCKD、もしくはリスク第2層の項目に3つ以上当てはまる
高リスク 高リスク 高リスク 高リスク

※詳しくは高血圧治療ガイドラインをご確認ください。

高血圧状態が慢性化すると、血管に常に負担がかかることで、損傷と回復が頻繁に起こるにつれて血管の柔軟性が失われる動脈硬化の状態になります。血管はゴムのような弾力性があり、血圧の変化にうまく適応しながら体中に血液を届ける役割を担います。

しかし、動脈硬化が起こると血液の循環が停滞するため、循環を促すために高血圧になります。そうなることで、血管に過度の負担がかかり、血管が破裂することもあります。血管が破裂する場所が心臓付近の場合は心筋梗塞、脳付近の場合はくも膜下出血や脳梗塞などに繋がります。単に血圧が高いだけだからと軽く考えずに、なるべく早めに専門医に相談することが重要です。

脂質異常症(高脂血症)について

血中の脂質値が高い状態が慢性化することを脂質異常症(高脂血症)と呼びます。昨今は食生活の欧米化によって、以前よりも肉類などの高脂肪な食生活が当たり前になり、脂質異常症の発症者数は増え続けています。

脂質異常症は自覚症状が乏しく、検診や健康診断などの血液検査によって初めて分かることがほとんどです。血液検査でLDLコレステロールが異常に高い場合、あるいはHDLコレステロールが異常に低い場合は、専門医に相談することを推奨します。

脂質異常症の患者様の血管内は、コレステロールが蓄積しやすい状態です。そのため、お粥のようにドロドロしたアテロームという塊が血管内にできることで、塊が生じた部分に大きな負荷がかかり、血管が破裂することがあります。そして、破裂部位が心臓付近だと心筋梗塞、脳付近だとくも膜下出血や脳梗塞に繋がります。血液検査で異常が判明した方は、専門医に相談するようにしてください。

<簡易脂質異常症スクリーニングテスト>

  年齢 40~59 60~74
性別 男性 女性 男性 女性
※リスク因子個数 0個 低リスク 低リスク 中等リスク 中等リスク
1個 低リスク 中等リスク 中等リスク 高リスク
2個 中等リスク 高リスク 高リスク 高リスク
慢性腎臓病、糖尿病、末梢動脈疾患、
非心原性脳梗塞のどれかに該当する
高リスク 高リスク 高リスク 高リスク

※リスク因子:高血圧、喫煙、耐糖能異常、低HDLコレステロール血症、早発性冠動脈疾患家族歴(第一近親者かつ発症時の年齢が男性55歳未満、女性65歳未満)
詳しくは動脈硬化性疾患予防ガイドラインをご確認ください。

糖尿病について

糖尿病は、先天的要因で膵臓の機能が弱まることで起こる1型糖尿病と、日々の運動や食事などの生活習慣によって起こる2型糖尿病に大別されます。

高血糖状態が慢性化すると血管がダメージを受け、損傷と回復が頻繁に起こるにつれて動脈硬化の状態になります。糖尿病は脂質異常症(高脂血症)や高血圧と同様に、高血糖状態が慢性化することで脳梗塞や心筋梗塞、くも膜下出血の発症に繋がる恐れがあります。

また、糖尿病の病状が悪化することで合併症が生じる恐れもあります。例えば、末梢神経障害、網膜症による失明、腎機能の低下などが合併症として考えられます。生活習慣を改善しつつ、定期健診や健康診断で異常が見つかった場合は、一度当院に相談してください。

高尿酸血症(痛風)について

高尿酸血症は、血中の尿酸値が高い状態のことです。干物や魚卵、ビール、レバーなどのプリン体が多く含まれる食品を摂取することで、プリン体が分解されて尿酸が作られます。血中の尿酸値が上昇すると尿酸が足の指先などに蓄積し、結果として強烈な痛みが起こります。

睡眠時無呼吸症候群

当院では、睡眠時無呼吸症候群の診療にも対応しています。

下記に当てはまる方はご相談ください

  • 就寝中にいびきをかく
  • 起床時に疲労感を感じる
  • 就寝中に呼吸が停止することがある(頻繁に指摘される)
  • 日中に頻繁に激しい眠気に襲われる
  • 睡眠を取っても疲れが抜けない

上記に当てはまる場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。当院では睡眠時無呼吸症候群の診療にも対応しておりますので、気になる方は一度ご相談ください。

睡眠時無呼吸症候群について

睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome; SAS)になると、夜間の就寝中に呼吸が停止することで良質な睡眠を取れなくなり、日常生活やお仕事へ悪影響が及びます。
就寝中に10秒以上呼吸が停止する「無呼吸」、換気量が通常の50%以下になる「低呼吸」が1時間で5回以上起こり、結果的に日中に眠気に襲われる場合は「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」の診断となります。
睡眠時無呼吸症候群を治療せずに放っておくと、日常生活やお仕事への悪影響も懸念されるため、なるべく早めに専門医に相談し、早期に治療を受け、生活の質(QOL)の低下を防ぐことが重要です。
また、睡眠時無呼吸症候群によって脳卒中、心筋梗塞、高血圧などの発症リスクが高まり、高脂血症や糖尿病などを併発する可能性もあります。

睡眠時無呼吸症候群の原因

睡眠時無呼吸症候群は、『中枢性睡眠時無呼吸(CSA)』と『閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)』の2つに大別されますが、物理的要因で気道が狭窄することで起こる 『閉塞性睡眠時無呼吸』が多いです。
空気の通路である気道が狭窄する最大の要因として 『肥満』 が挙げられます。体重増加によってのどに脂肪が溜まることで、気道が狭窄し、仰向けで寝ることで重力によって脂肪が気道を塞ぎ、睡眠時の低呼吸状態や無呼吸状態に繋がります。
痩せ型の方でも先天的に扁桃が大きい方や顎が小さい方は、睡眠時無呼吸症候群が生じる恐れがあるためご注意ください。

睡眠時無呼吸症候群の症状

睡眠中
  • 呼吸が停止する
  • いびきをかく
  • 夜中にトイレで目を覚ます
  • 夜中に頻繁に目を覚ます
起床時
  • 疲れが抜けない
  • しっかり寝た気がしない
  • 口の中が乾いている感じがする
  • 寝起きに頭が重い感じがする
日中
  • 倦怠感がある(身体が重い)
  • 眠気を感じる
  • 頭がボーっとする

ご家族など周囲の方から睡眠中の無呼吸を指摘された経験がある方、しっかり睡眠を取っているのに日中に倦怠感や眠気を感じるという方は、睡眠時無呼吸症候群の疑いがあります。
また、睡眠時無呼吸症候群では、高血圧の治療薬を服用しているのに血圧の数値が良くならないといった場合もあります。血圧の数値をうまく制御できないという方は、当院までご相談ください。

睡眠時無呼吸症候群の検査の流れ

1外来診療の受診

上述した症状に当てはまる場合は、一度外来診療にお越しください。診察によって睡眠時無呼吸症候群が強く疑われる場合は、ご自宅で簡易検査を受けてください。

2簡易検査の受診

検査機器をご自宅にお送りしますので、就寝時に装着してください。簡易検査では、就寝中の呼吸数や脈拍数、血中の酸素濃度などを計測します。

3再度外来診療の受診

簡易検査の結果によってその後の治療方針を検討します。ご自宅で簡易検査を受診して2週間程度経ってから、改めて外来診療にお越しください。その際に今後の治療の進め方をご提案します。
AHIという数値が40を超えている場合はCPAP治療を行いますが、AHIが20以上40未満の場合はPSP検査を受診して頂きます。なお、当院ではPSP検査を行っていないため、提携先の医療機関にお繋ぎいたします。

4定期受診

CPAP治療を受けている方は月1回外来診療にお越しください。定期診療の際、AHIなどの数値をチェックし、病状などの経過を確認します。

睡眠時無呼吸症候群の治療

睡眠時無呼吸症候群の診断となった場合は、重症度をチェックした上で最適な治療を行います。

CPAP

睡眠時無呼吸症候群の代表的な治療法です。就寝時にCPAP(シーパップ)と呼ばれる機械を装着する「持続陽圧呼吸療法」です。CPAPは、気道へ常時空気を送ることで、気道が塞がらないようにします。
※CPAPの治療は保険適用で受けられますが、毎月1回の通院が必要となります。

マウスピース

患者様に合わせたマウスピースを付けて就寝して頂く治療法です。下顎を上顎よりも前方に出すことで気道が広くなります。気道が狭くならないようにすることで、睡眠時無呼吸症候群の症状改善が期待されます。

外科的手術

口蓋扁桃肥大によって睡眠時無呼吸症候群が起こっている場合は、手術を行うことがあります。特に乳幼児の患者様では、外科手術によって病状が著しく良くなる可能性があります。


文責:金沢消化器内科・内視鏡クリニック金沢駅前院 
理事長 中村文保